日本インクルーシブ教育研究所 代表からのメッセージ

2000年頃、私は教育関係の取材をしていました。そのとき「どうして、不登校になったり、ひきこもってしまったりする人達がたくさんいるのだろうか?」と疑問を持つようになりました。その後、家庭内暴力の取材を通じて「発達障害」という言葉を知りました。

 

「発達障害って何だろう?」取材を進めても、独学しても、最初はなかなか思うように理解できませんでした。しかし、次第に「うん? これは私にも当てはまるぞ! 発達障害って誰にでもある特性で、それが濃いか薄いか、ほどほどにある、ということなのかな?」と思うようになってきたのです。

 

そうすると、どうでしょう? あの人もこの人もみんな、みんな発達障害のスペクトラム(連続体、連続した一続きのもの)に見えてくるではありませんか!

 

一方で、発達障害の特性をたくさん持っている人達は、努力や根性だけではどうにもならないことがたくさんあることに気づきました。誰にも理解してもらえないまま「ふざけている、怠けている、やる気がない」と言われ、何の支援もなくずっと叱られて育ってきていることが分かってきました。

 

誰にも理解してもらえない。助けを求めることもできない。自分の気持ちをうまく伝えることもできない。それなのに叱られて、どうしていいか分からないまま苦しんでいる子ども達が何と多いことか! 私は次第に彼らを何とか救いたいと思うようになりました。

 

障害というのは人の中にあるのではなく、人と人との間に互いの違いをうまく理解できない「障害=障壁」があるだけで、人はみんな違った形で生まれてきていて、違うということは間違いではない、劣っているのではない──。障害の捉え方についても、取材で出会った子ども達から教えられました。

 

だから、私は日本インクルーシブ教育研究所を立ち上げるときに、人と人との間にある、互いの違いを理解できない「障害=障壁」を取り除いていこう、と決めたのです。そこで、まずは私達大人が発達障害について正しく理解し、少数派の(発達が凸凹している)子ども達を適切にサポートできるようになっていくことを目標にしました。

 

発達障害について正しく理解し、適切な支援技術を身につけた教師や支援者、保護者が増え、みんなで少数派の子ども達を支えていける。そんな多様性が認められる学校や地域社会をつくっていきます。どうか皆様、応援をよろしくお願いいたします。

 

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プロフィール

中谷 美佐子【社会活動家・特別支援教育ジャーナリスト】

 

1965年 広島生まれ。

ノートルダム女子大学 文学部 英語英文学科 卒業。学生時代、プロスキーヤーだった関係で渡米。帰国後、中国放送経済番組キャスター、広島ホームテレビ報道制作局アナウンサーを経て、フリーでテレビ制作・ナレーション・司会・広島FM放送でニュースコーナー等を担当。国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、日本語と英語の朗読ボランティアを行う等、幅広く活動。

 

2000年頃から教育の取材を始める。

2003年頃から発達障害と特別支援教育に特化した取材をスタート。

2010年、発達障害への正しい理解と通常学級における特別支援教育啓発活動を開始。

2012年3月、広島インクルーシブ教育研究会を発足。

2013年9月17日、特定非営利活動法人日本インクルーシブ教育研究所を設立。

 

*毎月第2火曜日午後2時〜FMちゅーピー・すまいるパフェ「MISAKO先生のVIVA! 発達凸凹〜s!」出演中

 

ハートボイスプロジェクト代表

 

[資格]教員普通免許(一種・英語)

[趣味]アウトドア、スキー

 

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